合同基礎ゼミ(秡川・王・馬内)の授業風景

私たち(教員3名と学生19名)の合同基礎ゼミは本学が立地する国見の地に保存されている史跡「臨済院弁財天堂」の視点から「水源の森」復活を構想する授業に取り組もうとしている。その一環として、5月2日(水)に仙台藩の自然保護区であった国見地区の変遷を体感するための散策を実施した。

踏査コースは以下の通りである(カッコ内は通過時刻)。本学1号館(仙山線国見駅から徒歩約3分)を出発(15:20)→「仙台市水道局浄水場」前(15:22)→「仙台高校」脇(15:23)→「仏舎利塔」前(15:25)→仙台市営バス停「弁財天」前およびオーガニックカフェ「グリーンリーフ」脇(15:28)→「臨済院弁財天堂」入口(15:33)→「臨済院弁財天堂」(説明など)(15:35-45)→「河北山臨済院」跡→(15:45-47)「臨済院いにしえの丘公園」(15:48)→「国見ヶ丘共同墓地」脇(15:52)→「桜の水辺公園」での記念撮影(15:55-59)→「梅田川」源流部(16:00)→「東北福祉大学せんだんホスピタル」脇(16:02)→「同トレーニングセンター・武徳館」前(16:05)→「同ゴルフ練習場」前(16:06)→「同実学教育寮喜心寮」前(16:07)→「同感性福祉研究所・WELCOM21」脇(16:10)→「(財)宮城県予防医学協会」前(16:13)→「仙台市水道局国見庁舎」脇(16:15)→本学1号館に到着(16:20)

散策に先立ち、桑子[2013] をテキストに、現代的文脈における「弁財天」の意義に関する自主ゼミを実施した。傍らに弁財天(弁天社)を擁する佐賀県の「縫ノ池(ぬいのいけ)」はひとたび涸渇した後、再び水源として復活を遂げた。その点について、学生たちは以下のように述べている。

① 弁天社(弁財天)を畏敬する住民に共通する心が、農業用水としての機能を果たさなくなっていた池(縫ノ池)を埋めずに、「残す」という行動を選択させたと考えられる。
② 弁天社や縫ノ池の存在意義に関する住民の意見は多様だと考えられる。しかし、先祖から伝承されてきた弁天社が地域共有の文化財として意識されることで「保存か、開発か」という話し合いが40年も続けられ、結果的に地域の貴重な自然資源(水源)が保全されたと考えられる。将来、人知を超える天災によってダムや水道などの人工水源が利用不能になる場合、その意義が追認されるかもしれない。
③ 「縫ノ池」を埋めれば道路拡幅などを通してインフラを整備できたかもしれないが、安易に目先の利便性を求めずに話し合いを重ね、「弁天社の池」という意識を共有することで川津地区の住民は「生活の安心」というより大切な心理的インフラを得ることができたのではないだろうか。

自主ゼミや散策の成果に多様性が存在することは当然であるが、私たちはさまざまな意見や感想を歩きながら率直に交換できた。それが今回の授業における最大の収穫であったと私たちは考えている。将来の持続可能な社会を「いま」「この場」で構想していくには、結局のところ、歩きながら(生活しながら)、考えていく以外に方法はない。そのような学びを深めながら、大学の授業を人間として成長していく契機にしていただければ幸いである。

【参考文献】 桑子敏雄 [2013],生命と風景の哲学 ─「空間の履歴」から読み解く,岩波書店.

4 月より、久保田茂裕先生が経済学概論、コンピューターリテラシー関連の専任教員となりました

久保田茂裕准教授は東北大学経済学部を卒業後、同大学大学院経済学研究科博士課程前期・後期の課程を修了し、株式会社情報通信総合研究所の勤務を経て、本大学の専任教員となりました。なお、博士(経済学)を取得しています。

研究テーマは、ICT(Information and Communication Technology)が経済・社会に与える影響を分析することです。

2017年度海外研修を韓国慶煕大学で実施しました

2018年3月4日から11日まで8日間、韓国ソウルにある慶煕大学で海外研修が行われました。ソウルでは梨花女子大学に次ぎ、慶煕大学では二回目になります。慶煕大学は韓国有数の名門大学で、24の学部、また一般大学院と19の専門大学院を有しています。広いキャンパスの中には幼稚園から大学院まであり、大学病院と付属歯科病院も備えています。その中でも韓医学部は韓国一の評判があり、国際医療センターには外国からも沢山の人が治療に来るそうです。大学本館を始め多くの建物はゴシック様式の特徴があり文化財として指定され、在学生の中には韓国の有名なアイドルも多く通っているそうです。
慶煕大学国際教育院は韓国語教育分野においても定評と実績があり、今回のプログラムには日本、タジキスタン、インド、ミャンマ、タイ、モンゴル等の17か国から193名が参加しました。このお陰で、研修では韓国人だけでなく、他の国の人とも自然に交流ができました。
研修内容は、語学の勉強は勿論、文化体験や公演、博物館・宮殿等の見学もありました。文化体験では韓国の伝統楽器の演奏や他の国の人との伝統遊びも楽しみました。また、朝鮮王朝の正殿である「景福宮」、「民俗博物館」や「北村伝統村」等の見学をしました。北村伝統村では、伝統結びの体験もありました。明洞劇場での「ナンタ」公演、ロッテワールドでの一日観覧もとても良かったです。
海外研修は、このような異文化体験を通じて積極的に行動する力を養うことは勿論自分から学ぼうとする姿勢が生まれます。他国の人との交流を通じては他文化の理解やコミュニケーション能力の向上にも繋がったと思います。
慶煕大学とはこれからも交流を続ける予定です。

            慶煕大学本館

            朝鮮時代の王宮「景福宮」

            韓国研修修了式

            韓国語クラスで世界の色々な国の人と

            慶煕大学の学生との交流

               北村伝統家屋街

『総合政策論集』第17巻発行しました

 東北文化学園大学総合政策学部では、教員の研究成果を『総合政策論集』として毎年発行しています。このたび、第17巻を発行しました。

読み方の手引き
 表紙を見ればわかるように,今号の掲載論文・エッセーはテーマに基づき,Ⅰ.国際,Ⅱ.交流,Ⅲ.人権,Ⅳ.文化,という4つのカテゴリーに分けられています.専門分化した大学教育の弊害を解決するために登場した学部が,なぜカテゴリーの区分にこだわるのでしょうか?
 それは,専門領域を異にする個々の論文を総合的に理解することがとても難しいことだからです.まず,テーマ別のカテゴリーに分け,カテゴリーの中の論文相互の関連性を理解し,次にカテゴリー間のつながりを考えることによって,複雑に入り組んだ現代社会の問題を解決しうる新たな総合政策学的「知恵」が生まれるのではないか,と私たちは考えています.
 しかし,そのような考え方に妥当性があるとしても,カテゴリーの区分方法にも問題があるのではないでしょうか?
 例えば,数学モデルを用いて「マイクロファイナンスにおける預金の役割」について論じた石田論文が「国際」というカテゴリーに区分されているのはなぜでしょうか?
 石田先生が論文の冒頭で説明しているように,「マイクロファイナンス」は,2006年にノーベル平和賞を受賞されたムハンマド・ユヌス氏(元チッタゴン大学経済学部長)が米国留学からの帰国後,母国バングラデッシュの飢饉に遭遇した経験をふまえて1976年から取り組み始めた少額無担保融資事業「グラミン銀行」を典型とし,政府開発援助(ODA)に対置される 草の根型(grass-roots type) のソーシャルビジネスとして世界的に知られる内発型の開発手法です.
 そのような文脈において,国際政治経済学(IPE)の枠組みから国際情勢の背後に潜む経済構造を読み解く新たな視点を提起した永澤先生の論文「紛争と協調の経済的相互依存-分析概念の検証-」や,国際基督教大学(ICU)卒業後にインドでの調査研究に従事した馬内先生のライフワークの一環ともいえる「モディ政権下におけるヒンドゥー至上主義者たちによる批判的学者への攻撃-雑誌Frontline の記事から-」と同様に,石田先生の論文は総合政策学的視点からの国際問題への接近(approach) を示唆するものである,と私たちは考えました.
 ちなみに,ユヌス氏が米国留学中にヴァンダービルト大学に提出した経済学博士論文“Optimal Allocation of Multi-Purpose Reservoir Water: A Dynamic Programming Model” の指導教授は『エントロピー法則と経済過程』(1993年,みすず書房)の著者ニコラス・ジョージェスク=レーゲンです.ルーマニア人のレーゲン教授は24歳でソルボンヌ大学から博士号取得後,ロンドン大学,ハーバード大学への留学を経て第二次世界大戦直前の1936年にルーマニアに帰国しました.その後,1948年にスターリンの影響下にあったルーマニアから米国に逃れ,ヴァンダービルト大学経済学部に職を得て大学院生のユヌス氏を指導したというわけです.そこで,両者を結び付けたのは異なる文化の壁を超えて成立する「数学」という言語です。ソローが森羅万象を隠喩(metaphor)なしに語ることのできる言語として「音」を説明したように,数学は日常の生活から宇宙の摂理まで分け隔てなく説明できる言語なのです.
 また,日本にはマイクロファイナンスの原型ともいえる「無尽講」や「頼母子講」に関して,鎌倉時代以来ともいわれる長い歴史があります.現に,この国見地区に「雷神講」が現存しているように,今でも「講」組織が活用されている地域は少なくありません.近年,都市銀行や信用金庫などが地元住民やNPO と連携して進めるエネルギー自給による地域活性化の取り組みなども,広義のマイクロファイナンスの一つといえるかもしれません。金融や地域活性化に関心のある方も,経済学や数学に興味のある方も,「国際」という視点から石田先生の論文を味わってみてください.
 「国際」,「交流」,「人権」,「文化」というカテゴリーは,私たちの目前に存在し,そのままの状態で放置すれば未来に暗雲を投げかけるかもしれない問題を解くために必要なさまざまな「ツール」を収めた道具箱です.「なぜ?」と疑問を感じながら読み進めてください.そうすれば,カテゴリー内部の論文相互の関連性や各カテゴリー間のつながりが読みとれ,そのような読み方を通して総合政策学部で学ぶ意味を見つけることができるでしょう.

                       総合政策学部紀要編集委員 秡川 信弘・王 元

2018.4.4【総合政策学科】入学式

~新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます~

 平成30年4月4日、入学式が挙行され、72名の1年生と2名の編入学生が新総合政策学部生となりました。式典では本学部 鈴木時代(すずきとき)君が新入生を代表して入学宣誓を行いました。
 式後には1257教室で、岡惠介学部長による挨拶、SA(=Student Advisor)制度の説明、教員紹介、
教務ガイダンスが行われました。
 新入生たちは翌日から各種オリエンテーションを受け、4月6日には秋保温泉の佐勘にて行われる1泊2日の新入生学外研修に参加します。4月9日(月)からは前期授業が開始し、本格的な大学生活のスタートです。
 新入生の皆さん、総合政策学部での4年間を通じて様々なことにチャレンジし、ぜひ皆さんの可能性を広げてください。きっと、4年後には自身を持って社会に羽ばたいていけるはずです。

2017年度秡川ゼミナール卒論発表会

2018年2月28日~3月1日、チェックイン前に開始したいというゼミ生の熱意に応えていただいたホテル側のご厚情により、13:00から会議室をお借りできるという便宜供与を受け賜り、大崎市鳴子温泉「ホテルますや」において秡川ゼミナールの卒論発表会が開催されました。休憩時間を兼ねた夕食時にはバイキング形式の多彩な料理の数々を堪能させていただくとともに、源泉による癒し効果で気分も一新しつつ、学生生活の集大成である卒論の発表と論点をめぐる真剣な討論は深夜まで続き、翌日も早朝からヒートアップした論戦が繰り広げられました。
宿泊費補助に係る事務手続きなどに関してご配慮いただいた大学関係者の皆様に感謝申し上げます。おかげさまで、自分たちで企画したゼミナール最終イベントの成功を胸に秘めつつ、各ゼミ生は新たな旅立ちに向けて飛翔していくことができました。

【総合政策学科】「就職活動出陣式」を開催しました!

 2017年12月6日(水)総合政策学科では、これから本格的に就職活動を開始する3年生を激励するために、土屋学長、就職センター村上係長、橋間さんをお招きして「就職活動出陣式」を開催しました。3年生は全員リクルートスーツを着用して参加しました。

■ 平成29年度 総合政策学科就職活動出陣式プログラム
司会 就職委員 増井 三千代

1. 開会

2. 土屋滋学長 挨拶

3. 岡恵介学部長 挨拶

4. 宣誓(3年生代表 蓬田 陸斗)

5. 乾杯

6. 会食(しゅうかつ弁当) 

7. 貝山道博学科長 激励の言葉

8. 就活生に贈る言葉(4年生 伊藤 聡、後藤 巧)

9. 学園歌斉唱

10. 閉会

当日の様子
学長、学部長から就活について激励の言葉をいただき、それに応え、3年生代表の蓬田陸斗君が就職前線を最後まで戦い抜くことを誓いました。全員で「しゅうかつ弁当(=シュウマイ&トンカツ)」を頂いたあとは、学科長から力強い言葉を頂き、さらに就活を終えた4年生からは、自身の経験を交えた具体的なアドバイスと熱いエールが送られました。リクルートスーツを身にまとった3年生たちは、その言葉に真剣に耳を傾けていました。最後は学園歌を全員で斉唱し、就職活動の本番へ向けて意欲を高めました。

各教員から激励の言葉

就活生の皆さん!総合政策学科教員一同は全力で皆さんを応援します。

【総合政策学科】「カフェポレポレ」をオープンしました!

 総合政策学科秡川・立花・増井の1、2年合同基礎ゼミナールでは、「学内にカフェが欲しい」という多くの声を耳にし、「キャンパス内に憩いの場を作る」ことを目指して、調査、検討を進めてきました。そして、本学専門学校インテリア科のご協力をいただき、10月10日、11日についに「カフェポレポレ*」をオープンしました。
 今回、最初に担当したグルーブは、「シック、落ち着いた」をテーマに、グリーンを基調とした洗練された壁紙を選びました。そして、ゆったりとコーヒーを飲んでリラックスできる音楽と共にお客様をおもてなしすることができました。
*ポレポレとはスワヒリ語で「ゆったり」を意味します。

                            こんな素敵な手作りカフェになりました!


次のグループのテーマは「ウッディ」です。10月18日(水)15:00~17:30 に「カフェポレポレ」をオープンしますので、ぜひお越しください!

【総合政策学科】「ランチフェア」を開催しました

総合政策学科では新入生と教職員が親睦を深める学科独自の企画として、毎年、「ランチフェア」を実施してきました。これまでは教員主催のイベントでしたが、今年は、秡川、立花、増井の基礎ゼミナール1、2年生が本学セブンイレブンと共同で4月から企画、準備をし当日の運営を行いました。

                   発注グループがメニューを考え、実際に発注も行いました

                            統括リーダーから開会の挨拶

                           皆で楽しくランチをいただきました

               ドキドキビンゴゲーム♪で盛り上がりました  先生もプレゼントゲット!

永澤雄治(共著)『新版 国際関係論へのファーストステップ』法律文化社(2017年5月刊)


内容紹介
本書は、貧困、紛争、資源収奪、環境破壊など地球社会が抱える問題を解説した入門書の新版です。本学部の永澤教員は、「地域統合と平和」というテーマで、欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)から出発したEUの歩みについて解説しています。テロ事件や英国の離脱等で揺れるEUですが、離脱をめぐり議会承認を求めた英最高裁判所の判決(本年1月)など、校正作業中に発生した出来事にも言及されています。